てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ブロックリストと朝日の「右翼」

落選運動とブロックリスト で書いてなかったことを思い出したので、そのことについて。短いですけど、時間がなくなってしまったのでこんな小ネタで。

 ブロックリストなるもので、特定の人々を「疑わしきを罰する」態度で自分たちから排除していく。その危険性を前回指摘しましたが、もう一つ別の視点からの危険性の話を。

 朝日新聞慰安婦報道で誤報を認めて謝罪したことは記憶に新しいですが、その朝日の慰安婦報道以外にも、戦前の日本社会や戦争犯罪について疑わしい報道が一杯ありました。それらについてはおそらく未だに謝罪訂正がしっかりなされていないと言っていいでしょう。

 朝日新聞単独の出来事や責任ではないと思いますが、そういった「これはおかしいのでは?」「それは間違いではないか?」と言った指摘や疑問に対して、彼らは反論全般について「右翼」といったレッテル貼りで応えてきたという過去がありました。

 全てでないにせよ、言論において論と理を話し合うのではなく、「お前は~~だからだ」という相手の属性を持ちだしてそれをもってカウンターに応えてしまうという時代が有りました。そしてその「右翼」という認定・糾弾の前には声を上げられないと言った時代が80年代ですかね?それくらいにまで確実に存在していました。

 話し合いではなく、相手を非人間扱いして攻撃するというような事例があった。そしてそれが何をもたらしたか?朝日新聞を特定の人々が朝日と聞いて嘲笑するように、その組織全体をダメ組織として認定するに至りました。朝日といえば嘘をつく組織だと象徴する重大な事件となってしまいました。

 朝日の中にも、なぜこういったバカな報道をするのか…という人達も確実に存在していたようです。しかしそれを止められなかった。組織内部の問題もあるでしょうが、やはり異論・反論を封殺して構わないという単純な思い込みがその前提を作っていったと見て構わないでしょう。

 反論についてきちんと精査して応える、真摯な態度で望む。そういうことが出来なければ組織は簡単に腐ってしまう。

 「右翼」という究極のレッテル張りで相手の意見を封じることが出来た。しかしそれは健全な組織を保つという点からどれだけ危険なことか言うまでもない。

 そういった朝日の過去の事例と重ねあわせずにはいられないですよね。ブロックリストという行いは。SEALDsに反論するもの、気に入らない意見をのべる人間はブロックリスト行きという短絡的な考えは、かつての朝日新聞の「右翼」認定と同じ道をたどることになると思います。

 こういう事例・教訓に思いが至らないというのはやはり、若い人が多いからなんでしょうかね?朝日誤報については大々的に取り上げられたので今の若い人でも知っているとは思いますが、その背景に「右翼」認定によって異論を封じてきたということまでは知らないということがあるかもしれないですね。