てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

夫婦別姓、最高裁違憲判決

12月16日(であってるよね?)最高裁判決があったので、夫婦別姓についての一考を。
 夫婦別姓最高裁判決で違憲判決と、やっぱりね。再婚禁止期間のように、誰もがそれはおかしいと思っているものではないと、最高裁というのは動かない。今回の夫婦別姓のように、別姓はいかがなものか?という声が少なからずある内は最高裁というのは改正を命じたり、違憲判決を下すことはないですよね。

 最高裁違憲判決を下して制度を変更しても、世間から絶対非難されることがない(限りなく非難の声が小さい)という条件が整わないかぎり、基本最高裁は動かないということは認識しておくべきでしょう。一票の格差問題で未だに違憲やりなおしが命じられないことをみても明らかですよね。

 最高裁というのは、現実の制度を変更するような強力な命令を下すのは慎重なんですよ。もしそうなったら、じゃあなんで立法機関があるの?という話になりますし、無駄な責任を引き受けたくないという組織の保守感情もあるでしょうしね。

 ですから、実際の判決文なんか読むと、もっと国民的議論を喚起せよとか、国会で話し合って決めるべきだとか、そういうスタンスですからね。夫婦別姓云々は、「司法判断の領域ではない」というのが正確な言い方でしょうね、今回の判決については。

 夫婦同姓は日本の伝統ではない。法務省いわく、平民に名字が許されたのが明治3年で、明治9年までは夫婦別姓だった。夫婦同姓の始まりは明治31年だとか、そういう話がありましたが、これは姓と苗字を混同している誤りみたいですね。江戸時代は「夫婦別姓・夫婦同苗字」。姓というのは源氏とか、平氏のことで、苗字が現在の姓。つまり「夫婦同姓」は、300年以上の歴史を持つと。


 で、話は必然的に、婚姻の多様化につながって、一夫多妻(一妻多夫)はどうしてダメなの?ということにもなってくる。いろんな理由が考えられると思いますけど、個人的に推したいのは、多夫多妻みたいなものを認めてしまうと、ものすっごい閨閥が出来てしまって、社会を支配してしまう可能性があるからでしょうか。

 血縁原理が昔より弱まっても、未だに政治家は世襲が多いですし、特定の家系が簡単に政治・経済を動かせてしまいかねないとか、そういうリスクが発生してしまいますからね。

 あと、ここに同性婚まで加わると、今の日本社会なら、経済力ある男性が複数人集まって豊かな暮らしをしてしまうとかもありえますよね。同性婚も含めると、一定所得を超えた場合はかなりの税を納めないとダメということになりそうですよね。多夫多妻のほうが、経済的には圧倒的に合理的でしょうからね。

 そういえば日本会議系の人が夫婦別姓に反対しているとか。日本会議系の夫婦別姓に反対する人というのは、結局、「今自分たちにとって都合のいいことを変えることは絶対に許さない」。そういう思いを「伝統を守れ!」という言葉に変換して、主張しているって感じなんですかね。なんとなくそんな気がしました。

 ※おまけ、そういえば天皇家の姓についてのツイートを見たので、それをメモとして。 『隋書』倭国伝、『旧唐書倭国伝などで日本の天皇の姓が「阿毎」として出てくるとか。

 あと、徐福が天皇になったと思っている中国人がいるようで、徐福の子孫なので天皇家の姓は「徐」と考える人がいるみたいですね。仮に徐福説を信じているとしても、万世一系だと思ってるんですかね?今でも「徐」という姓が天皇家の姓だと思ってるということは。まあ、中国系の人の一般的な日本史の知識は、今も相当低いままなんでしょうね。