てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

日本の構造 附―米日韓 反目を超えた提携/ヴィクター・D. チャ

 政策提言編の前振りとしてわが国の現状を正確に把握しておかねばなりません。それはわが国の政治システムがかなり脆弱・先進国ではなく、途上国側に近いということです。己が思うのはイランが日本の政治体制に非常によく似ている。日本政治を分析・研究、将来の発展の礎として役に立つのはまさにイランの政治システムなのです。選挙で選ばれる政府を制限して、一見民主主義を装いながら実は宗教勢力が永遠に支配し続けるという革命政府が専制的に支配している体制は、日本人から見れば奇妙で、政治どころではない状態でしょう。カオス以外の何物でもありません。それも中東という地域のなせる業といえば、それまで、しかしそのような政体と日本は瓜二つのカオス政体なんです。

 政府の力が著しく弱く歪められている。四年に三回の選挙全てに勝たなくてはならない。無党派層が多く、これだ!という単純な法則もない。メディアはバッシングしかせず、消してほめない。多くの国民は当然政治的には無関心であり、ムードに流される。政権をとった後、どんな些細なことでも叩かれ、支持がなさ れない。そして回復することもない。これで長期政権を執れたら奇跡です。どうしてこんなに脆弱なのか?

 

米日韓 反目を超えた提携

米日韓 反目を超えた提携

 

  ヴィクター・D. チャさんが日米韓という三国が本来西側陣営として一致協力して、物事に当たるはずなのに、そうなってない現状を指摘して言いました。特になぜ同じ陣営の日韓は協力できないのだろうか?目先に迫る北の脅威に対してもっと同盟を深めるべきではないか?と問いました。安全保障の力学「見捨てられ」「巻き込まれ」を用いてうまく説明するのですが、ここではそれは関係ないので横におきます。


 氏は日韓は基本的に相克関係にある。いがみ合って、敵対する。しかし危機によって団結しなければいけないときにだけ、それを乗り越えて手を結んで協力するようになっているのだ、という日韓関係の外交像を解き明かしました。戦争の危機により、やむをえないときになってはじめて手を組んで、一致して物事に当たると。まぁ、安全保障の原則であり、古今東西共通する現象ですが、きちんと整理して捉えたのは見事です。この関係を米を間に挟んだ擬似同盟モデルとして、しっかりとした同盟に成熟させることこそが、日韓関係を切 り開くことになる。米便りが、両国関係を不幸にしているんだと。要は軍事協力をしっかりやれという当たり前のことですね。その当たり前がわが国では正確に論じられることがないのですが…。

 さて、この擬似同盟モデルを見て、気づいたことがあります。そう、日本の構造はまさにこの擬似同盟モデルになっているということです。官僚・メディア・米、この三つの極が日本の政治を大きく制約し、動かしているということがよくわかるのです。

続く→