てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

書評― アメリカなう。/小国 綾子

アメリカなう。/小国 綾子
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ハイ、消えたの二回目。タブクリックしたら新しい記事エディタとかいうのに反応して消えた。やる気なくすわ~(゚Д゚ )。
 週刊ポストでコラム連載している人ですね。それをまとめて単行本化したものですね。是非とも読まなくてはならない!というわけではありませんが、一回、一回筆者が現地で暮らして、アメリカの実情を観察したレポートが面白いのでオススメです。
 イラストレーターのフジモトマサルさんのネコの絵で末尾に、一枚絵がありますが、それが毎回面白い。アメリカの多宗教に触れて、神様お願いします→ここに宗派と信仰歴を書きなさいと神様が言ったり。お年玉をなくすにはどうしたらいいか?お年玉が存在しない宗教に改宗するしかないわねと両親が会話したり、階級社会と野球チームの話に触れて、上流階級にFAできないかなぁと子供が言えば、そんな子は下級階級にトレードするよと親が突っ込んだり。七面鳥って何を祝って食べるの?七面鳥に生まれてこなかったことに感謝するんだよとあったり、アメリカのとりあえず何でも買って後で返品する、アメリカの返品文化に触れて、あなたの落とした斧は金の斧、銀の斧、鉄の斧、どの斧ですか?→とりあえず全部くださいと言ったり、まあ、イラストでクスッとさせますね。
 アメリカでは花見はない。花見を説明すると、ああそれはBBQのことですねと言われる。アメリカでは公園で酒を飲めば捕まります。立ちションベンもありえない。まあ日本人でも誉められた行為ではありませんが、絶対無いというわけではありません。アメリカ人の感覚では絶対無いのでしょう。しかし、1~2時間車ですっ飛ばし続けるのが当たり前のアメリカで途中でもよおして立ちションベンすることがないとは思えないのですがね。
 アメリカの根底は楽観的でポジティブであること。日本人と考え方の根幹が違いますね。日本のように愚妻stupid wifeなんて表現しようものなら、間違いなくDVを疑われる。自分の所属する文化が世界普遍・万国共通だなんて思い込みをしていない限り、何でもかんでも自己流で押し通そうという人は今はいないでしょうから、大して驚かれることはないでしょう。日本人のメンタリティも最近は変わっていますから、そのうち謙遜・謙譲を良しとするのはなくなっていくかもしれません。おおっぴらに何でもかんでも誉めることはないでしょうが。へりくだると言うのは他者との競争を避けるという処世術かと思いますが、それならアメリカ人は競争の結果優劣がハッキリしてしまいますね。その後どうするんでしょうね?まあ優劣があることなんて当たり前、それでどや!なんていちいち悦に入る感覚がそもそもないのでしょうけど。
 アメリカは保安官というのが警察より早くできた地域が多いみたいです。自分たちの土地を守るために民選で警察を作ったわけですね。日本も民選で警察を一から作ったら良いんですよ。自由自在に国民の意志で作り、壊せる。そうじゃないとたやすく腐敗して機能不全に陥って仕方ないですからね。国の警察と、地方警察分けて、地方独自のルールで治安やるのがいいかもしれません。
 アメリカ人は芝生が奥様同士で重要らしいです。きちんと手入れされているかどうかが家庭評価の基準となるんだとか。だから日本的価値観みたいにちょっと散らかってるくらいが良いというのは理解されない。別にこの方がいいという日本人の美的価値観があるといえば理解されるのでしょうけど、説明するのがめんどくさいので筆者はいつもアメリカ流で通しています(笑)。アメリカではたんぽぽは雑草なのでふーっとやると嫌がらせ行為になるのだとか。タンポポがきれいだという感覚がないというのはすごいですね。
 なんかのパーティーでアメリカ国籍をとれとれ言うしつこい人がいたので、ためしに「そうなるといいですね」的なことを言うと満足して帰っていったといいます。アメリカ人は何でも、誰でもアメリカ一番、アメリカ人になりたくてしょうがないと思います。肯定されたい症候群とでも言いましょうか。ヒスパニックで同化が進まないという恐れというよりか、結局アメリカ=すばらしいで物事を締めくくる。ポジティブがそのまま問題を直面しないというマイナスになって現れていることに他ならない気がしますね。
 まあ新宗教だったり、アメリカ独自のアメリカ教とでも言うべきものが生まれないで、ファンダメンタリズムという原点回帰、しかも悪いほうへ向かっていくのですから、アメリカにオリジナルを作り出す能力がない。アメリカ社会に統合能力がないことは明らかですが。というか先進国でアメリカ以外そういうオリジナルを生み出そう!多文化・多民族を統合、一つにまとめようという壮大な実験をしている国はないといったほうが正確ですがね。 
 多民族だから恋愛事情もおのずと人種で分かれる。男はアジア人が、女は黒人が余る。恋愛にせよ、結婚にせよ、まず人種が来るというのが階級・階層を如実に示すアメリカ社会。アメリカというリーダーの下、1位より2位というポルナレフ的な哲学を掲げておきながら、このていたらく。アメリカで日本人という階層の社会的階層の存在感が微塵もないんですから、国家戦略として結局何をしてきたんだという感じですね。外国人という枠で日本人以外はすべて外人と括るメンタリティとおり、日本人は外国に興味がそもそもない。致命的ですねぇ…。アメリカ人もそうですけど、上層はしっかり世界のことを把握していますしね。まあ世界を支配しているんだから当たり前なんですけど。
 親子ですら裸は恥ずかしい。お風呂で日本人のように一緒に入るのクレイジーの極みだとか。まあお風呂に一緒に入るという慣習は世界中どこでも理解されないでしょうね。中国人のオープンドア・便所スタイル同様。別にローマ人の公衆浴場文化のように、日本人も清潔好きで昔からその文化が発達していて、肌をさらすのが珍しくないんだといえばいいんですけどね。ちなみに中国人の便所も同じ。しかし社交としてまさに排泄している最中にやらなくていいと思うんですがね。風呂はきれいにしている最中ですが、まさに汚いものを出している最中はちょっとネェ…。
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ローマで風呂といえばこれ。しかし、毎回タイムスリップしてネタをヒントに風呂つくるというパターンでネタ持つのか?面白くてもすぐに話が終わりそう。テコいれでバトルものに行くしかないですね(笑)。

 アメリカの食文化に困るのはやっぱりというところ。日本のデパ地下で大興奮するそうです。あんなにきらめく食材があるところはアメリカにはない。デパ地下が思春期の恋愛のごとく忘れられないのです(笑)。
 有名なのは日本のトイレの技術。大前さんがどっかでアメリカ人はバカみたいに便座に座りっぱなしのときに日本人は便座を暖め!シャワーを生み出した!創意工夫の差が出たから日本企業が勝ったんじゃあ!というのがありました。ゲイ用語だからシャワートイレがCM放送できずに売り込めないという話を聞いたことがありますが、やり方次第でどうにでもなるだろと思いますけどね。セレブなんか購入しているといいますし、PR次第だと思いますけどね。アメリカにはめったにないので、店にあったシャワートイレに筆者が満喫した話があります。
 アメリカ人は所かまわずキスしますね。筆者もびっくりしていますが、野球場でビジョンで抜かれたカップルはキスするのがあって、あんなのに選ばれてしまったらどうしようとなっています。ほっぺにするのはほほえましくていいと思いますけど、口でやるのは勘弁してほしいですね。キスなんて性行為と一緒ですよ。それならまだピー(自粛)したほうがいいですよ。キスなんて一番エロイじゃないですか。ねぇ?
 アメリカの教育レベルは日本に比べてお粗末ですけど、プレゼンとか寄付の精神とか、ご褒美に一回宿題パスとか、社会制度の何たるかを知っている。教育とはいい社会を作り、それに貢献する人間を作るということがしっかりわかっている。知的レベルで言えば話になりませんが(まあ、最近の日本も高等教育はそうですけど)、社会に役立つ人間を作るという意味ではしっかりしている。まあ日本人は奴隷教育で育ってますから仕方ないんでしょうけど。

※追記、サスケの映像がアメリカで流れていて、その失敗シーンで痛々しい姿、笑えるシーンがあって筆者が笑うと(いわゆるリアクション芸人状態ですね)、アメリカ人はどうして笑うんだい?となるそうです。挑戦しようとするものを認める・称えるという思想が根付いているから、こういうときにリアクション芸人のような(笑)は発生しないんですね。
 また、野球少年が年齢が違うチーム、実力がいわゆる一軍・二軍のような壁があったとしても、割と素直に挑戦すれば認められる。努力するものは報われる。挑戦しようというものには必ず門戸を開いておこうという発想があるのはさすがですね。この点日本は遥かかなた後塵を拝しているでしょうね。日本の年次の文化は学校ですかね?あそこから生まれますね。学校廃止しなきゃ日本再生はないでしょうね。くだらない悪臭ばっか植えつけるんですから、どうしようもないです(´-ω-`)

まあ、とりあえず気になったところからチラホラつまみ食いしてみました。なんかのきっかけがある方は楽しく読めますからどうぞ。
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