てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

政治の常識③ 政治は階級・階層によって動く

政治の常識シリーズ③ー階層・階級がある以上、支持政党・政策は自ずと異なる。

 まあ、これはちょっとツイートたまったのをまとめるため。本当はこのテーマをもっと掘り下げたいのだが、シンプルすぎる結論なので余計なことを書いて分量を埋めるのにはちょうどいいかもしれません。

 たまに見かけますが!~~の陰謀だ!メディアの偏向で騙されている!みたいな政治で騙そうとしている!売国!とか、いい加減よしなさいな。そういう考え方・捉え方は次元が低い。別に彼らは騙そうとしてやってるわけじゃなくて、顧客・ターゲットが違うだけなんだから(まあ、本当に無知・無理解でやっている可能性もあって、それを否定出来ないメディアの現状があるので辛いところですが…)。

 階層違えば支持政党も変わるなんて自明中の自明のこと。自分が望まない物件を勧める公告みかけてサギだ!って主張しても、ハナからあなたをターゲットにしたものじゃないだけ。供給&需要の関係になってないだけ。

 なんだろう?この騙される!とかいう思想は多分正解・答えはひとつと勘違いしているんだろうなぁ。現実の答えはわからない、選択は無数にあるのに。より妥当性が大きいか少ないかとかで論じるならわかるんだけども。あいつは偽物だ!インチキだ!なんて言動は政治風土が未熟なことの現れか…。

 日本は珍しい無階級社会だけど、階級・身分制度ないとやはり民主主義とは機能しないのですよね。民主主義の制度の本質に、議会政治があり、議会政治は異なる階級・身分の利権・利害調整という意味合いがありますからね。身分と言われてもピンと来ない今の日本の状態だと自分たちの利権・権利を守ろうと英の労働者階級のような政治意識は持てないと思いますね。

 学生運動あり、民主党という一大政党建設&政権奪取あり、そしてその崩壊あり…と。今ココ状態なわけだけども、正直日本の左翼?リベラル?革新なんでもいいけど、そういった勢力が昔に比べればだんだんマシな行動を選択して、一応成長してきたといえるわよね。んでここで「自分達は選択を間違った」と自覚するか、「マスコミに騙され政治家に裏切られた」と逃避するかで、この先の迷走期間はまだ延びるかもというツイートを見かけましたけども、こっからしっかりとした反省が出来なければ、戦略を一から練りなおして再出発出来なければ、自民天下=変則の一党独裁体制は永久に終わらない気がしますね。

 目を向けなくてはいけないのは大衆、大衆の政治組織化、自分達がどこに属していて、どこに投票すれば自分たちの利益になるのかというシンプルな図式を成立させること。それが出来なければ永遠に日本の政治は停滞し続けるでしょうね。

 なんせ自民党無党派が投票するくらいですからね。医者とか弁護士とか、社会上層にある人が自民党に投票するのは至極当然です。だって今の世の中でそれほど不便無いでしょうからね、社会上層にある人は。しかし、社会の下層にあって苦しんでいる人間が自民に入れるというのは自殺行為ですよね。自分の利権を守ってくれない政党にわざわざ投票してどうするのか?まあ、それだけ民主党の安保戦略に不安だということでもあるんでしょうけど(新民主党が自民以上の安保タカ的になったら、戦略性の高いものに生まれ変わったら構図が一変するので面白いんですけどね。)

 保守政党というのは自然、社会上層にあり、当然その分小数ですから、政策を実行するためにはどこか下の階層を取り込まないと政策を実行できないわけです。それが農業団体、建設団体、公明党だったりするわけですが、その関係性が次代の課題、優先テーマによって組み変わらないといけないのに、それが自民党・日本の場合予算組み換えができないように、永遠と変わらない。つまりおんなじ問題を何回も繰り返すことは目に見えているわけです。

 中層・下層は団結したらそれだけで数で勝つんですから、往々にして政権交代が起こるのですが、悲しいかな、上層に比べ引き出しが浅い。人材が乏しくならざるをえない。よって瓦解していく。しかし英のウォルポールのように貴族でありながら庶民代表として世の中をリードしていくというケースが民主主義・制度では多い。そうしないと大衆の声をコントロール出来ない、国を導くことが出来ないからだ。

 日本の本当の民主主義政治が進んだ、あっぱれ!と感じるときはまさに保守政治家が貴族階級=上流でありながら、庶民代表として革新政党を引っ張って政治を動かす時でしょうな。

 畢竟、民主主義社会では国家が繁栄しなくては持たない、持つわけがない。民主主義であろうがなかろうが国家が栄えなければ危機になるのだが、北を見てわかるように、前近代国家・全体主義国家というのはそれでもまあ持つわけだ。民が苦しもうが、前例・伝統第一で世の中動くわけだから。

 民主主義国家で国が栄えるとは?言うまでもなく、中層・下層=大衆が栄えないと国全体の経済のパイが大きくなるわけがない。豊かな土台あって上層は更に栄えると、民主主義制度国家の上層が考えること。英なんか色々問題あれど、そうしなければ国がうまくいかない、統治できないとわかっているから民主主義が機能しているわけだ。

 社会の上層にあるものがいかに大衆を統治するか、それだけ聞くと悪者のように聞こえるが、事実あくどいことを考えたり、実行もするだろうけど、同時に彼らを守らなくては自分達が破滅することを知っているので、いかにして守るかということも考えているわけだ。

 いずれにせよ、政治は階級・階層の利害を基点として動く。それを正確に理解して、整理されない限り、日本の政治が混乱し続けることだけは間違いないだろう。

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