【みんなの党】 再編に動かない謎の渡辺

週刊ポスト 2013年 8/23号 [雑誌]/小学館

　で政界再編ネタが有ったのでチラ見。みんなの党の今の内乱はよしみさんが選挙区認定や交付金の配分などを自分で決めてしまっているからとのこと。そして奥さんが女帝気取りで君臨しているのに周囲の人間が嫌気をさしているからとか。みんなの党といいながら、渡辺個人の党になっているとはこれいかに。

　まあ、もしそんなことがなかったとしてもいずれ分裂は避けられないと思いますよ。記事では議席を伸ばしている、上り調子で勢いがある政党は政策の違いを乗り越えて割れないものだと言っていますが(渡辺VS江田で割れるとは書いてますが)間違いですね。みんなの党とは政界再編の受け皿、野党としての受け皿になれるという期待感があるから支持されているわけで、それが果たせないということになったら次第次第に有権者に、無党派に見放されていっちゃいますから。社会党が万年野党で結局この程度かと思われて有権者を失望の淵に叩き込んだように。

　自民が政策をめぐって対立→分裂必死！そこで割れた勢力を吸収して、次の選挙では政権を任せられる与党になる！それこそがこの党を支持する売り、セールスポイントなんですからね。そのニーズを満たせないと有権者が判断したらあっという間に票数は目減りしていきますよ。

　拙速な野党の再編は民主党の誤りを繰り返すと言いますが、では自民党の誰とつながりがあって、消費税やTPP・原発(電気)政策なんでもいいですが、それで自民党から離党者が出てそれを吸収して次の選挙で大躍進＆与党！という筋書きがあるんですか？09年からスタートして選挙を参・衆・参と三度経たにもかかわらず、衆参18名×2ですよ？今の民主党と大して変わらない人数しかいないのに次へのヴィジョンがなくてどうするんですか？

　橋下が言っているように、維新の形に拘らない。新しい受け皿になる野党再結集を図らなければ自民党一極は変わらない。これじゃ自民党の別働隊と言われても否定出来ませんよ。今回もしみんなと維新がくっついていたら470万と630万で1100万、選挙区調整など考えてもそこでより多くの議員を送り込めたでしょうし、受け皿があるということで無党派も選挙に出て投票率が上がったでしょうしね。

　今の選挙制度では前回の民主党のように票数で上回っても負ける可能性が高かったのは間違いないですが、座して死ぬ理由にはならないでしょう。でポイントは公明党よりも、共産党よりも票数が下回ったこと。橋下さんの慰安婦発言での逆風があっても橋下＞渡辺という有権者の意志は前回の衆院選から変わらなかったということです(橋下＆石原でもいいですが)。

　以前、渡辺さんは小沢さんそっくり、小小沢だと評したことがありますが、このままだとめりめり票を減らしていった小沢さんのように分裂して一人孤立してしまいますよ。新党一人になっちゃいますね。小沢の新進党の時には有力政治家が何人もいたのに対して、渡辺さんの周りには誰も居ないのですから、そのスピードは同日の談ではない気がします。

　民主党では細野さんと前原さんが維新との再編に前向きとか。もしナンバーツーの江田さんが半分でも三分の一でも引き連れたら、組織力のない政党の限界を見限って新党に後から後から移ってしまうでしょうね。再編は私に任せておけ！なんていって結局進められなかった渡辺さんに対する不信など根強そうですしね。

　なんでしょうね？この時間をかけていいという思考法は？時間をかければ必ず有利になる、こちらが勝つ！というヴィジョンがあるならわかりますが、そんなものないんだからどんどん勝負しかけて行かないといけないのに、わかりませんね。ボンボンならではの、貴族特有の上から視点。物事を楽観的に考えている、のんびり気分でなければいいのですが…。組織力なき今の現状は、一寸先は闇なんですけどねぇ。野党だとしても、今後選挙制度なり、メディアの報道制度なりなにか自分たちが有利になる改革を与党・内閣にさせることが出来るとかそういうのがあるならわかりますけど、単に与党や内閣のミスを官僚主導だ！とあざ笑うだけでしょ？んーわからん。

　橋下さんは一旦大阪に下がる。そして野党再編のために維新の分裂やむなしと書いてありましたね。石原さんは橋下へのバトンタッチ・つなぎ役のつもりだったが、これでは無理。じゃまにならないように引退をすると。んで再編の段取りを～という風に書いてありましたが、だとするとなかなか面白いですね。石原さんにそこまでの大局観と潔さがあるのなら、己も流石石原と称賛せざるを得ないですなぁ。どうなるか、今後の展開を注目したいですね。