てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

5/17大阪都構想住民投票

5/17大阪都構想の住民投票があります。現時点では反対派が優勢だとか(大阪都構想:橋下氏「想定外の最後の訴え」反対派ピリピリ)。大阪都構想によって、一気に大阪再編、大阪ブームを呼び起こして、経済活性化の起爆剤にするというパターンかな?と漠然と思っていましたが、そうもいかなそうですね。

 思うに、維新という国政政党、あれがコケたのが痛かった。やはり国政に中途半端に首を突っ込まないで、出先機関とも言えるような政党を別枠で立てといて連携すべきだった。「維新」という看板ではなく、別の政党名、「改革」「再編」「地方分権」なんでもいいですけど、そういう新政党を大阪から支援する、提携・サポートという形にとどめておくべきでしたね。

 そういう意味では「みんなの党」が最適でしたね。トップはそのままで、腹心を送り込んでナンバー2にしてもらえばそれでよかった。仮に「みんな」がコケたとしても、いざとなれば袂を分かてばいいだけですしね。

 あと、憲法改正云々で、安倍さんの立場に賛成していること。そして安倍総理が都構想賛成という「友好関係」がマズイですよね。中央というか自民党と対決する形、野党として対立軸を打ち出して、この勝利の先には自民党との対決!そしてその先に大改革!!!

 ―的な少年ジャンプじゃないですけど、バトル&勝利的な展開じゃないといけない。中途半端な妥協がマイナスイメージなのは否めないですね。最近の選挙でも公明党選挙区に候補立てなかったりね。まあそれはいいとしてもやはり維新として、国政で候補を立てきれなかったという組織力の弱さが与えたマイナスイメージは計り知れないですね。

 ググったらこんなの出てきました。(【大阪都構想】京大・藤井教授が橋下市長に反対する「分かりやすすぎる理由」)下のコメント欄には今は京土会とは関係がない、いい加減なことを書くな!というものがあったので、うのみにするのはあれですが、そういうわかりやすいつながりがあるとしたら面白いですね。まあ所詮改革とは利権の付け替えですからね。そうであってもおかしくない。

 それとこれが面白かったですね(大阪都構想→関西州→道州制=「究極の構造改革」で貧困と格差極まる戦争遂行装置)。さすがに道州制で戦争が!的なストーリーは無茶がありますが、道州制の歴史的な一番初めの議論が大正デモクラシーで、のちに全体主義・総力戦に利用されていったという話は面白いですね。

 地方自治体が減少して、大きなものに再編されれば、必ずその自治体の周辺は貧しくなる―そりゃ当たり前ですね。ポイントはその再編された行政単位で新しい社会構造に適応することでメリットをもたらすこと、さらになんといっても経済成長でしょうね。

 PHPの江口さんなんか有名なように、松下さんの提言からもわかるように、そもそも道州制は経済的合理性から始まった。まあ、己が初めて知って納得した大前さんの論理もそれですしね。無論経済的メリットから最適という理由でやるというのもいいのですが、それでは昨今の流れ、「弱者切り捨て」の論理がより一層推進されてそれで終わってしまうことになる。

 何度も書きましたが、経済成長を政治改革によって達成しやすくなる改革が必要。それと同時に今の社会問題、弱者対策にも焦点を当てないといけない。まあ、両輪の馬車ですよね。片方だけでは絶対に失敗する。今の自民党には絶対勝てない。その危険性がありますよね。

 以前書きましたが、橋下さんは選挙運動を通じて、国民とじかに触れ合うことで、支持をより高めなくてはいけない。選挙運動は支持を高める、民主主義政治において絶好の機会。果たしてそれが出来るかどうか?

 今回の選挙(住民投票)が失敗すれば引退、逆に成功すれば逆境をはねのけた新政治リーダーアルティメットシング橋下の影響が絶頂に達するでしょう。事前に無理だと言われていたそれを跳ね返すわけですからね。非常に興味深いですね。

 ※あとそうそう、大阪市を区に解体する。そこでこれまでの区長の予算や権限が大幅に削られることになるとありましたので、そこら辺関係の人はそりゃ猛烈に反発しますよね。市と府の二重行政というより、意見がズレた時にNoと言われたら進まない・決められないというのが問題の本質ではないでしょうかね?だからこそ橋下さんはわざわざ市長に転身したわけですし。

 橋下が正しい!とも大阪都構想への反対が間違っている!とも思いませんが、こういう意思決定の齟齬というか一元化の不在が今の都構想の話ですよね。仮に橋下が負けてこの構想がなくなっても、他に色々な大阪改革プランがあるように、政治行政の意思統一、一元化というロジックは再び出てくることだと思いますね。よくわかってないのですが、今の反対派にその一元化をどうするかというプランはあるのでしょうかね?

 もう一つ、西成ですか大阪の貧困街は。そこのようなあまり良い所ではない所と再編されてしまう隣接地域はそりゃ嫌がりますよね。イメージや地価が落ちるでしょうし。なんか近くにある高級住宅街じゃないですけど、良いところがあってそれが反対しているなんていうのをチラッと聞いた覚えがありましたが、そんなこともあるんでしょうかね。大阪の貧困に手を突っ込みたい橋下さんにしてみれば、絶対再編をやりたいでしょうねぇ。 

 あと、もう一つおまけさせてください。今回の大阪都構想で「都」となっても法令上「都」の扱いにはなっても、都道府県名が変わるわけではない。「大阪府」のまま東京と同じような「都」という法令上の扱いになるということみたいですね。住民投票で成功すれば、国政に出て、さらに法律変えて正式に「大阪都」にするという動きになるんでしょうね。

 もう一つになっちゃうか、いくつ続くんだ(^ ^;)、政令指定都市で200万の人口があれば区を設けることができるという法に基づいているので、実は大阪以外にも「都」を作ることが可能なんですよね。札幌、さいたま、千葉、横浜、名古屋、京都、神戸が「大阪都」の誕生のインパクトを受けて後を追う可能性があるという話は面白いですね。福岡は146万人で、周辺足しても200万行かないみたいですね。大阪以外にも影響する可能性がある!と見ると今回の住民投票もまた面白く見れるかと思います。ぜひ注目してみましょう。