てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。

続・金正日総書記急死 (日本の取るべき外交政策について)

前回→金正日死亡(短期的な見通し) の続編になります。

 まともなものはなるべくどんなに長くなっても一本にまとめたいという己の独自哲学がありましたが、辞めました。アクセス稼ぎみたいなのと、いちいちクリックして次を探すという手間を読む人にかけさせたくない為です。

 自分が書いたものは自負があって読んでもらえる、どやっ!というものがあったので、いいものはまともな分析はなるべくわかりやすいように長いもので残しておきたい。くだらないものはだいたい短いですから。

 しかし別に、己のブログを面白いな~と思っても過去のものを見返す人も殆どいない。だったら、断片・細切れ的にぶつぶつで上げたほうがいいかと思い直しました。

 それに最近長時間かけて書いても、ろくな文章構成、これだ!というものにまとまらないですしね。それなら読む人がワンテーマ、文章の主張をつかみやすいように、分けたほうがいいだろうと思いました。

 前回の書いたものも3つか4つ言いたいことがぐちゃぐちゃに混ざってわかりにくかったですし、半分切って、再掲・まとめ直しですね。

 前回の話では、しばらく大人しくなる。しかし軍事国家である北が強硬路線・核武装を放棄することはないし、体制を維持するために改革開放=経済発展路線にも取り組む薄氷を踏むが如し危うい道になるという話でした。その続きです。

 今回は日本が取るべき外交政策について語りたいと思います。取引をしてチャラにする代わりに国際社会体制に復帰させることが日本の国益だけでなく地域の安定化に役立ちます。そのためには国際社会全体で取り組むこと。支援と制裁をしっかりセットで行うことですね。

 二代目が死んで、拉致問題に新展開・打開できるなどという話をする人がいたが、現実的に見て、体制が崩壊しない限りそれはない。日本がこの機に攻め込むとでも言うなら話は別だが、そうしろという人もいないし、相変わらず脳内お花畑状態の人たちが的はずれな分析(暴言?)に忙しい。

 軍事国家に軍事手段抜きの話し合いが通じるわけ無いだろうがオオバカモノ!。

 天気じゃあるまいし、晴れたらいいな、雨が降ったら嫌だなレベルで外交や国際情勢を語る姿勢に虫唾がはしりますね。人事か!人智でどうにもできない天の現象か!ただしかし、金正日が死んで情勢が変わることは間違い無いですし、その事態の変化・時代の転換に合わせてふさわしい対応を考慮する・新北朝鮮にとるべき外交とは何か?と考えることは重要なテーマでしょう。今回これを語りたいと思います。

 金正日が死んで、全ての悪いものを先代のせいにする(無論、彼らはそんなことを言えば正統性・レジティマシーが崩壊するから公式には絶対言わない)ことで、新しい関係を作る芽が出てきました。今までのやつは悪いやつだった。しかし私はそんなことはしない。―と言うことで信頼を得る典型的な王朝交替のロジックですね。事実はどうあれトップが変わるということはそれくらいドラスティックに変化が見込めますからね。

 リーダーが変わるということは新しい外交の転換点、新しい関係構築にシグナルを発する絶好のチャンスです。三代目金正恩がそれをする、しないはさておきそのことについて考えてみましょう。米などが北なんか潰してしまえ!圧力かけて破綻した後でないと問題が根本的に解決しない、延命につながるありとあらゆる手段にノーだ!と考えていない限り、周辺諸国は当り障りのない国になることを望んでいますから。北にとっては周辺諸国と友好路線を築くこと事態は難しくありません。あくまで周辺諸国がそれを歓迎するだけの話ですが。国内支配階級は新国家体制にものすごい抵抗感があるでしょうからね。

 ですから、重要なのは①北のこれまでの行動について責任を問わないこと。罪に問わないこと。②経済援助など支援を行うこと。③発展した北との良好な関係を築くこと―の3つを確約することですね。南北統一なんて枠組みもその一環になるでしょう。まあ、韓国がそれに必要な莫大な富・国家予算を注ぎこむとは思えないですけどね。どんなに北がお願いしてもその需要を満たせないでしょう。日中が資本投下して、経済的独占権を代償に与えるくらいのことやらないと無理でしょうね。

 

 つまりは司法取引をしろってことですね。拉致・偽札・テロなど数え上げればきりがない。それを罪に問う以上、支配者階級の大部分は犯罪者となる。それで今のような国際関係を続けるよりかは「水に流して」、新時代を築くことに全力を注いだほうが良いということです。日韓とも軍事的に叩こうという意志がなく、問題を解決したいというならこれしかない。

 そうじゃなかったら、あとは北が自滅してぐちゃぐちゃになって国際管理下に置かれる状況以外ありえないんですから。国家が消滅して無秩序状態になることを歓迎するというのは相当なドSじゃないと考えられませんね。間違いなくどこか軍隊が進駐しないとならなくなるんですから。そんな不安定状態になったら一体どうなるか。さらには何があっても女王蜂なきあとの蜂の群、蟻の群れでもいいですが、残った群れをしらみつぶしに皆殺しにしたいという歪んだ欲望がない限りそんなことは何の意味もないわけで。一刻もはやく新しい未来と苦しんでいる人間を減らすことを考えるべきでしょう。 

 司法取引で罪に問わない代償に、核を始め軍事的な手段を放棄させる。包括的で後戻りなく検証可能な核放棄というアメリカの要求がありましたが、これは北が交渉の都度インチキしてきたから。インチキで援助のタダ取りを許さない観念です。必ず核蜂起という刀狩りをやること。究極的にはミリタリズムから脱却させることですね。国際体制の中に組み込んで、発展・再建プロセスをきっちり設定すること。そういう安定したプロセスの中に組み込む。で、違反したら必ず叩く。軍事制裁をする。援助と制裁をセットにすることが必要不可欠ですね。もはや他に北が国際社会で生き残る道はないということをはっきりさせるべきですね。

 司法取引で過去の罪を全て許す。経済支援をして発展させる。その代償に軍事国家路線を放棄させる。そして違反したら国際社会全員で叩く。そのルールを周辺諸国が共有する。こうしなければ北の健全化、東アジア地域の安定化というものはありえないでしょう。

 絶対に国際体制・地域体制の枠からはみ出させないこと。ロシアはそこまで口出してくるとは思えないが、南北=半島の関係の枠組み、日中米=大国の枠組み、北を正常な国家に立ち直らせるプロセスを国際条約・機構で行なっていく必要があるんですね。前回話した外交は国際力学で動くというやつです。周辺諸国全てが合意してしまえばもう北はどうしようもなくなりますからね。

 件の六カ国協議というのはまさにそれ。アメリカという世界大国と次期世界大国の中国が加わり、地域関係者日本を交えて(ロシアも一応)、まず条約で、国際体制として法制化しようというもの。普通国際体制というのは戦争後の講和会議で決まる。しかし戦争が起こりづらくなった現代ではこのような国際会議で決まっていくことも十分予想される。六カ国協議で、中国に対する国際体制を四カ国・九カ国条約という国際体制を築いたそれのようにルールが決まっていくことは十分ありうる。かつてはこのように話し合いで決まることは珍しかった。今後戦争より話し合い・会談主流の転換点として記されるかもしれない重要な出来事であるのだが…。

 まあ、日本で六カ国協議のそういった大事な意味合いを学術的なものは除いて、説明したものはみかけませんでしたけどね…。大国が集まって未来のルールを作る、国際体制を決めるそれという意義をスルーしたらわからんだろうに。

 六カ国協議が停滞した北の核問題を見るに、北の矛盾した姿勢を見ることが出来ますね。北以外のロジックは単純だ。北の核放棄&経済発展&南北統一(は各国で思惑がわかれるだろうが)、とりあえず当たり障りのない去勢された普通の国になって安定化してもらえばそれでいい。中国は軍事的な基地などを持ち込ませないことを唱えるだろうが、それくらいだろう。あと難民や在中の半島民の問題くらい。

 北だけが核武装をして、かつ周辺から経済援助を引き出そうとしている。そんな馬鹿げた考えに付き合う国はないのにもかかわらずである。この点前回の韓国のtake and takeに共通したものがあるといえる。北の今の路線というのはどこまで行っても最高形というものが見えない。北独自が、ああよかった。満足・満足・一本満足といった状態になっても、周辺諸国が一国として望むものにならない。北の要求がどこまで叶えられても国際社会が望むような形にまるでならないのである。国家の理想的な形、理想形と東アジア地域・国際社会の理想形が全く一致しないのである。このことにもっと注目すべきであろう。

 といってもピンとくるのは専門家以外いないだろうから、もっと端的に言うと、一国の主張というのは国際社会の理想と現実(←これ国際政治学の重要用語ね)にかなって初めて実現のめどが立つ。アメリカのような世界一の大国ならば、その実力で自身が国際社会の理想を牽引することも可能。しかし北のような小国は少なくとも幾つかの大国を巻き込んで理想を作らなければならない。その大国のバックアップあって初めて理想を主張できるのである。

 ところが北はその理想が中国ともロシアともそぐわない。せめて中国・ロシアに了承をとって主張をしなくてはならない。その外交原理を無視して好き勝手に行動している。大国がたまたま死活的利益を抱えていないから無事に済んではいるが、本来いつ叩かれてもおかしくない状態にある。外交原理からこのようなおかしな状態にあることを覚えていくといいだろう。

 己個人がこれを見るに、前回韓国が国際力学を無視して勝手に動いているアホと説明したが、北もこれと同じ。そしてその原理にあるのは自身が大国であるという歪んだ願望であろう。求めよさらば与えられん―大国であると主張をしさえすれば、自身が大国になる。まさに当為によって存在とする、願力主義の達成である。

 しかし結局は願望を主張するだけ、かなっているのはたまたま状況がそれを許しているだけにすぎない。周辺諸国の要求・現実を無視すれば関係が危うくなるのは当然だ。前回に引き続き、言うまでもなくこのような危険な主張は自身の罰となって跳ね返ってくることになるのだ。

 六カ国協議という将来の国際体制・東アジアの地域レジームのロジックにそって各国が動いている以上、地域のヴィジョンに全く合わない。核武装した経済大国朝鮮が登場するとしよう。一体誰がそれを望み、歓迎するのか?中国・ロシアも統一半島国が非軍事化、さらには反米日的な国家となり、親中国・ロシア的な国家になってくれることが理想型だが、核武装した経済大国朝鮮は論外だ。核保有というのは国際法規である。米に対するイスラエルのような特別な地位を占めることがない限り、彼らは絶対許さない。

 イスラエルが中東に対するアメリカの楔なら、中国・ロシアが北を楔としておく理由などどこにもない。忠実な与力になる保証でもあるなら別だが、それもないし、世界的な戦争になる余地もまたない。北が生き残るには基本世界が不安定化することである。北が今のまま延命を図れば図るほど、テロリストの支援などをして世界を不安定化させ、軍事的緊張をあらゆる所で引き起こすしかない。積極的にするしないにかかわらず、中国・ロシアの戦略に叶うはずもない。

【要約:まとめ】

 新外交はアメとムチを一体化すること。罪を一切問わない限り、今後国際社会に組み込まれた更生ルートを歩まない限り援助は一切与えない。そしてそれに違反したら武力制裁をして叩く。これが必要条件ですね。

 十分条件としては北に対して中国を出し抜かない。北崩壊後、統一するしないは置いといて、決して中国に不利になるような戦後体制(あえて戦後で)にしないこと。つまりは周辺諸国全てが合意を形成して北に一致団結して当たることですね。難しいことですが、中国を説得して日米中が共同して戦後秩序を形成するのだという共同路線を築かないと結局未来の地域秩序・世界秩序も描けませんからね。

 そして北は自身が大国と錯覚し、一貫してそのような行動・主張をします。当然国際社会は北を一小国としてしか扱いません。当然そこにはズレ・歪ができるわけですね。結果既存の主張の延長では、北が壊れるか、国際社会体制が壊れるか二つに一つしかないわけです。そのような歪んだ国が国際社会体制を壊そうとする核武装を主張するのはある意味非常に理にかなったものですね。そして世界と北、どちらがより脆いか言うまでもありませんね。

 いずれにせよ、このような主張の根源となる軍事主義を滅ぼさなければ問題はいつまでたっても解決しないのですから強硬な手段で、将来に禍根を残さない先送りしない断固たる決断をすることを求めますね。軍事でBONG!ではなく、しっかり安定した北づくりへのルートを作ってやること。軍事制裁は最後の手段で、しっかり相手の主張を聞くまえには絶対やってはならない。将来に禍根を残しますからね。しかしそうした上で、それでもどうにもならないときには仕方ないから叩くべきでしょう。

 年金とか将来にツケを残さなとかいう気持ち悪いキャッチフレーズを言うくらいなら、さっさと50年前からツケを払い続けている沖縄の人や拉致問題被害者の人を救ってから言ってみろと思うのは己だけでしょうか?今後間違いなくフクシマもそうなるでしょうしね…。