てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

メルケル発言を利用して躓く岡田代表

 メルケルさんが「慰安婦発言」について、そういうことは言ってないと否定したら、岡田さんが、「いやメルケルさんはそう言った」云々の発言をしていました。 この人は誰それが、あー言った。こー言ったという発言で毎回下手打ってる気がしますね。ドイツから言ってないっていう話が出てきたんだから、相手サイドがもう否定したんですから、これ以上やったってどうにもならない。誤解があった意図にズレがあったということなんですから、行き違いで終わりにしとけばいいのに…。というか終わりにしなくちゃいけない。

 そもそもドイツが内政干渉と取られかねない&地域秩序に重大な影響を与えかねない、センシティブな問題で「あーしたらどうですか?こーしたらどーですか?」なんて具体的な提案すると思うほうがおかしいですよ。民主党の人には、孤立する日本というビジョンを呈して、国民の反感を煽ろうという戦術を取る人が多い。しかも偏った形で反映されている感が否めないですね…。

 メルケルさんは、中国へ毎年のように訪れている。大事なお得意様なわけですし、新興大国ですから、そりゃそうなります。韓国行っても、日本行っても、いちいち反感を煽るようなことはしない、外遊は無難にという精神でこなすだけにすぎない。

 独というあちらさんの大国が、重要な提案・提言をするとしたなら、ちゃんとした戦略ビジョンあってのこと。そういった新しいものが特にない以上、日本にあるいは他の国に何かメッセージを発したと考えるほうがおかしい。

 メルケルさんにしてみれば、「自分を利用しないで、巻き込まないで」。余計なことに巻き込まれたくない。関与したくないという感じでしょうね。「歴史を直視」ってのは独の過去の伝統的立場であって、その使い回し。だから日本にああせよ、こうせよとか特別なメッセージが込められているわけではないでしょう。日韓関係を停滞させずに、前進させる方向で、両国関係をうまくやるべきだとか、そういうあたりさわりの無難なことを言っただけでしょうね。そういう意味で問題があれば解決すべきだと言うでしょう。具体的にああすべき、こうすべきなんて専門知識・キャリアがなければまず口にしませんよ。

 確信犯的にメルケルさんを利用したかもしれませんけど、そういうのを見ると、本当政治家として常識ないのかな?大丈夫なのかな?と思いますよね。健康問題もあるのに、こんな人担いで…。「元首相の肩書」で論じたように、自民党の悪しき組織論理の話をしましたが、民主党も本当アホくさい組織論理・身内論理が蔓延してますよね…。なんで与党の長年の支持母体のしがらみがあるわけでもないのにこんなことになってるか意味不明ですね。


 ついでに、こういうドイツの歴史の反省・直視とか出てくると、アホみたいにナチスと比較する意見が出てくるので、それについて一言。
 ナチスがやったことだからドイツとは無関係っていうロジックって、それを受け入れる周辺諸国があってのロジックなんですよね。しかも、公にはともかく、歴史学レベルでは、ナチスを台頭させた責任・背景が英仏や当時の国際情勢にもあると理解されているからこそ成り立つわけでして。

 「ナチス」単独責任にするのは、まあ欧州の他の国にも色々都合のいいことである事は想像するに難くありませんよね。そういう周辺の都合を抜きにして、単純に日本に応用させても意味は無いわけで…。「受け入れるという姿勢」がない東アに同じように当てはめて「歴史を直視」なんて言ってもしょうがないわけなんですけどね。本当にそういうことを理解していっているのか…。

 社会ダーウィニズムのような風潮が一般的だった、どの文明が世界を制すか!文明同士の決戦不可避!という時代の空気をまず理解してないでしょうからね、あちらさんは。日本人でさえ社会ダーウィニズムと言われても、なにそれ?という人が多いですし…。当時の狂った国際常識知らなきゃ、この時代の事は論じられませんよ。