松下憲一さんの話、史学会のまとめ読んで
三国志の話を書くといって、全然書いてないんですが、宮崎先生の本をようやく読み終わって、まとめを書こうか書くまいか。ンで穴埋め程度に史学会の例年のまとめのページの話でも。
といってもたいした話でもないんですが、
- 北魏胡族体制論 (北海道大学大学院文学研究科研究叢書)/松下 憲一
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- の松下さんが論文を書いていて、そのタイトルは忘れましたが(^ ^;)、いわゆる国史事件で崔浩が処刑された例の事件での評価の論文だったみたいです。北魏崔浩國史事件かな?2010-09だし。その論文で崔浩が直接太武帝をターゲットにしたのがその事件の本質だったとか。
- うーんつか崔浩のいわゆる北魏王朝の建設、貴族制度の整備を考えると、どの貴族を上位に置くか、その序列闘争だったとしか思えないんですけどね。従来の王朝からよりシステマチックに貴族を再編する方向に進むわけで、その流れの中に皇帝=如来のような絶対権威化なんかあったわけで。代人に代表される元々の元勲とも言える遊牧系の功臣たちを優位に置くか、それとも土着の漢人貴族を優位に置くか。ママ、彼らの権力闘争に直結する。国史事件で崔浩が失脚したのはその漢人貴族層の優位確立が失敗したことを意味するだけだと思うんですがね。
ついでに言うと南朝の漢人貴族層は文化的に北朝より優位にありましたから、将来的な統一政策を念頭に入れると彼ら代人の地位はめちゃくちゃ低くなるわけです。下級貴族になってしまいます。そりゃ反発しますわね。失敗する以外ありえないでしょう。むしろ急進的過ぎて、支持をしていた太武帝すら見放さざるをえなかったんじゃなかったかと思うんですがね。ついでに言うと別に近い将来の統一じゃなくてもよく亡命してきていましたからね。南朝から貴族とか。そんなぽっと出のやつらの後背を仰ぐわけですからたまらなかったでしょうね。結局漢化政策突き進んで、反感かって滅ぶわけですけども。
まあ、氏の著作は先行研究しっかり説明して、論点抑えて論述しているんで優れた人であることは間違いないんでね。論文読む機会があれば読みたいですがないでしょうね~。
単なるメモでした。