てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

TV局のコネ入社は報道業界・組織機能不全の象徴


 TV局入社の大物政治家娘 外見拘り渾名“フェラガモちゃん”  ここでは、コネ入社だとしても実力のあるちゃんとした例もあるとしつつも、そうでない使えない人間が大問題だとしています。今回みのもんた次男の事件があって、逮捕された次男がまさにその典型だったということで書かれているわけですが、問題の本質はそこではないでしょう。

 みのもんた氏の長男もTBS社員らしくて、なんでメディア関係に兄弟揃って入っているのか?ポイントはここです。職業選択の自由があるので、本人がそれを志すこと自体は決して問題でも、間違いでもないですが、業界として特定の人物・閨閥の子弟が偏る事が良くないのは当然の常識。

 途上国であればあるほど、権威主義体制の国(=民主主義から遠い国家)であればあるほど、コネ人事の色合いが強くなります。一番有名な例で中国の派閥抗争、上海閥北京閥といった閨閥・派閥政治。この場合、その地方出身者で固められているという地縁の繋がりですから、閨閥ではないのですが中国の場合まさに有力子弟の派閥太子党が存在して今問題になっています。

 透明性の高い政治、クリーンのためには公平性を維持し無くてはならない。出自で贔屓されるようなシステムはあってはならないこと。14条の「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」という精神に反する。

 政治・社会は派閥・階層で動く、これは否定しようのない事実ですから、ある程度はグレーゾーンとして許容されなくてはならないのもまたやむを得ないことです。が、メディアという業界にそれは許されるのか?特定の有力者・実力者の子弟とのパイプを作って自己の利益につなげようという姿勢は断じて許されるべきではない。

 特に日本のメディアは、ジャーナリストとしての独立性が薄い。これが個人の名において記事を書いてその優劣により評価がしっかりなされるならともかく(というかこれがなっていない時点でメディアとしての価値が疑われるのだが…)、そうなっていない。寡占体制を築いて競争を排除して、ある種の階級として君臨するようになっている以上、コネ入社という精神は疑われるべきもの。

 本来、その業界に入ってもそこでどんな業績を上げるかが大事であって、その仲間に入って将来が安泰のような制度が異常なのだが、まあ今さら何をか言わんや。

 安倍晋太郎さんの毎日入社とかまあまさにコネ・パイプ以外の何物でもなかったでしょうなぁ…。

 ※忘れてた。みの休養による視聴率について。そもそも日本のキャスターってさほど影響がないでしょう。数字持ってる人気司会者なんてことが言われていますが、今はTVを見る人が減って数字を持ってる人自体が減っている。惰性で見ている人がほとんどだから、司会者なんて殆ど関係がない。結構面白かった紳助退場でもそこまで数字がグッと落ちるということがなかったことからも明らかですね。結局、みのもんたみたいな能力なき人物をいつまでたっても重用し続けるという異常な体制・システムが問題の根っこにあるんでしょう。
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みのもんたのプロ野球世紀の珍試合