てくてく とことこ

15/12/18にアメブロから引っ越してきました。書評・時事ネタ(政治・社会問題)で書いていく予定です。左でも右でもなくド真ん中を行く極中主義者です。基本長いので長文が無理な方はお気をつけを

ISISに夢を見る若者

ISISに襲撃されたヤズディ教の話の続きです。

 ヤズディ教・異教の女性を誘拐し、ISISの戦闘員に奴隷(嫁)として与えるという話は、職がなく結婚できない若者が兵士になるというあそこら辺の社会事情を象徴している話だなぁと思いました。金太郎的な世界観、おのが武力で戦場に出向いて、武功を上げて出世して、めんこい嫁さんもらう。まあ大体そんな感覚なのでしょうかね?

 私戦予備罪だかなんだかで捕まった北大生もこのような成功譚を思い描いていたんですかね?まあ今の世の中で生きる意味を見出せないが故の「自分探し」なんでしょうけどね。軽い気持ちで戦場にノコノコ出かけて行って、出世して指揮官になり、部族の長になって美人の異国の嫁を娶るというラノベ的世界観ですね。

 そういう自分探し系の人はともかく、外国人で戦地でのキャリアが豊富とか、生まれ持った類まれなる身体性を持った天才が軍功で部族長になるとかありそうですね。そういうキャリアを積んだリーダーのサクセスストーリーはラノベ化されてもおかしくないかも。戦国時代の大名みたいな成り上がりが可能な環境でもありますしね。

 まあ、言うまでもなく傭兵としてのキャリアもなく、外国人が求められているというだけで戦地に出かけて成功するなんてまずありえませんけどね。あちらさんだと、今の価値観は間違っている、自分たちの掲げるイスラムの価値観こそが正しいと言いたいだけで、帰参してくる「外国人」が必要なだけですからね。海外の人もイスラムの正しさを理解してやってきた!という正当性のPRに使いたいだけですからね。

 あとイェニチェリじゃないですけど、外国人は地縁がないので指導者に従うしかない。自分たちに忠誠を誓う都合のいい存在ですからね。

 米欧、民主主義国サイドにとって困るのは、そういうISISで戦地・戦場訓練を積んだ人間が返ってくることですよね。そういう人がテロだったり、武力革命に走って混乱を引き起こすということは十分想定されますからね。私戦予備罪で逮捕したというのもどちらかと言うと、その警戒に本質があるんでしょうね。まあどう考えても、あの法を適用して逮捕というのは無理があると思いますけど。

 やりがいや生きる道がなくなって、ISISにでも参加してやろうか!と考えるような人が生まれてしまう社会背景をこそ何とかすべきだと思いますけどね。